【2125コラム】ものかたり vol.5「ご自愛ください」
ご自愛ください
大切な人への手紙やメールを結ぶ、この言葉。
日々の暮らしのなかの「ご自愛」を考えたとき、箸置きの存在を思い出しました。
誰の目もない食卓で、茶碗や小皿に箸を渡して食事をはじめることもできるけれど、
慌ただしく済ませてしまいそうになる朝食や昼食、
ときに疲れ切った状態でとる夕食にも、1日を、また明日を元気に過ごせるように、
験担ぎのような気持ちで箸置きを食器棚から取り出します。
親指ほどの小さな存在が置かれるだけで、
風がすっと通るような清々しい感覚に満たされるのは不思議です。
控えているTo Doに意識が向いたまま、食事を終えてしまうこともある日々で、
暮らしに占める仕事の割合を、ほんのひととき小さくする食事の時間は大切。
自分の心身の健康を意識して、食卓につくことが自分を労ることにつながっているように感じます。
そう考えていくうちに、箸置きだけでなく、好きな器に料理を盛り付けること、
お気に入りの道具を大切に使うことも、めぐりめぐって、自分自身に戻ってきているのだな、と改めて気がつきました。
三寒四温。
暖かな日が続きましたが、今夜はまた冷え込むようです。
みなさまどうぞ、ご自愛ください。
インフィニティの箸置きは、小さく窪んだ形がかわいい。
極小の豆皿のように、甘味に添える汐吹き昆布や天ぷらの塩入れなどにも使える優れもの。
